EAAの効果を徹底解説!
BCAAとの違い、飲むタイミングについて
近年、おうち時間が長くなったこともあり、空前の筋トレブームが到来!筋トレやボディメイク界では、プロテインやBCAAを愛用する人も多い中、最近はEAAにも注目が集まっています。
そこで今回は、EAAの効果やBCAA・プロテインとの違い、飲み方やタイミングまで詳しく解説していきます。EAAを深く知り、効率的なトレーニングで理想のボディへ!
EAAとは9種類の必須アミノ酸!
近年、筋トレやボディメイク界で注目を集めているEAAサプリメント。でも、そもそもEAAとは一体何なのかわかならい人もいるでしょう。
EAAとは、「Essential Amino Acids(=必須アミノ酸)」の略。タンパク質を構成するアミノ酸は全20種類あり、体内で合成できる11種類の非必須アミノ酸(NEAA)と、体内で合成できず、食事やサプリメントなどから摂取する必要がある9種類の必須アミノ酸(EAA)の2つに分類されます。
また、筋トレをしている人やアスリートにも多く使用者がいるプロテインとは「タンパク質」のことであり、タンパク質はアミノ酸の集合体で構成されています。
ヒトのカラダの60%は水でできていると言われています。ただ、残りの40%は何でできているかご存じない人も多いでしょう。
残り40%のうち、20%はタンパク質、残りの20%は脂質や糖質、ミネラル等で構成されています。つまり、カラダ全体の60%である水を除けば、残りの半分がタンパク質であり、ヒトのカラダの半分はタンパク質を作る「アミノ酸」でできていると言えるのです。※1
アミノ酸は筋肉の素!
カラダを動かすのに使われる筋肉も主にアミノ酸で構成されたタンパク質でできており、その比率は水分を除くとなんと約80%と言われています。そのため、体作りに重きを置くボディメイクやアスリートにとって、筋肉を作りだすアミノ酸のうち必須アミノ酸の摂取は重要とされています。
筋トレ必需品・EAAの効果を徹底解説!
EAAについてわかったところで、次はEAAの効果について詳しく見ていきます。EAAはカラダづくりに欠かせない成分のため、期待できる効果もたくさん!
1.筋肉の合成を促す
EAAには、「筋肉の合成を促すシグナルの発信」を行うアミノ酸と、「筋肉の材料」であるアミノ酸の両方が含まれています。そのため、EAAを摂取することで、トレーニングにより破壊されてしまう筋肉の組織に働きかけ、より強力な筋肉を作ることが期待できます。
2.筋肉の分解を抑制する
EAAを摂取することで血中アミノ酸濃度を高められ、筋肉の合成が促進されるとともに、筋肉の分解を抑えられると言われています。
3.筋肉の修復で疲労回復
トレーニングによるエネルギー消費により、タンパク質が分解され、同時に多くのアミノ酸が失われます。しかしEAAを摂取することで、消費されたアミノ酸が摂取でき、疲労感を最小限に抑えられると言われています。
また、トレーニングにより抱えたダメージを急速に回復させ、トレーニングの筋肉痛も軽減してくれる効果も期待できます。
4.集中力UP
EAAに含まれるBCAA(分岐鎖アミノ酸)により、眠気のもととなるセロトニン量を抑制することで、高い集中力を維持することができると言われています。
BCAAとEAAはどっちがいい?プロテインとの違いは?
ボディメイクをする人やアスリートを中心に広く使用されているEAA。ただ、筋トレサプリには、定番の「プロテイン」や「BCAA」など、EAA以外にもサプリメントがあります。これらの違いや特徴、併用についてまとめました。
BCAAはEAAの一部
BCAAとは「分岐鎖アミノ酸(Branch Chain Amino Acids)」の略で、9種類の必須アミノ酸のうち、バリン・イソロイシン・ロイシンの3種類のみを指します。この3種は、筋肉中のアミノ酸の約35%もの割合を占めると言われ、運動時のエネルギー源やタンパク質の分解の抑制、疲労回復などの効果が期待できます。
BCAAには「筋肉合成を促すシグナル」を発する働きがあり、EAA同様に吸収スピードが早いとされています。中でも「ロイシン」は、1日のアミノ酸の必要量のなかで最も多いとされ、BCAAの中でも筋肉強化作用が期待できます。そのため、BCAAはEAAと同様に、ボディメイクや筋力UPをしたい人、アスリートなどに人気のサプリメントです。
EAA・BCAAの併用は不要
EAAは3種のBCAAを含む9種の必須アミノ酸を指す総称です。EAAの摂取によりBCAAも摂ることができるため、併用や飲み分けをする必要はありません。
EAAにはBCAAの持つ「筋肉合成を促すシグナル」に加え、「筋肉合成に必要な原料」が含まれていることから、バランス良くアミノ酸を摂取することができるでしょう。
プロテインはアミノ酸の集合体
プロテインはタンパク質を意味し、タンパク質はアミノ酸の集合体を指します。前述にあるようにタンパク質(プロテイン)は、「9種類の必須アミノ酸」と「11種類の非必須アミノ酸」を含む全20種類のアミノ酸で構成されています。
プロテインは、できるだけカロリーや脂質を抑えつつ、食事だけでは摂取しきれないタンパク質を補えるため、筋肉量UPはもちろん、ダイエット時に不足しがちなタンパク質を手軽に補えるサプリメントとして幅広い人に活用されています。
タンパク質(プロテイン)は胃腸で分解されて初めてアミノ酸になります。体内で筋合成をする際は、アミノ酸の状態になっている必要があるため、プロテインは最初からアミノ酸の状態であるEAAやBCAAと比べ、分解の過程があることで吸収速度が緩やかになります。
緩やかな吸収で血中アミノ酸濃度を維持
筋合成が活発になるトレーニング後は、血中アミノ酸濃度を高く維持し筋肉の分解を抑制するため、吸収速度が緩やかなプロテインを摂取がおすすめです。
また、空腹時や就寝中はタンパク質の低下により分解が進むため、食間や就寝前の摂取もおすすめです。
上記のように、同じアミノ酸でもBCAAとプロテインでは期待できる効果が異なります。
用途や求める効果にあわせてうまく使い分け、自身にあった効果を最大限に引き出していきましょう。
EAAはいつ飲む?摂取するタイミングや飲み方
摂取後30分程度で効果を発揮すると言われるほど、EAAは吸収スピードが早いのが特徴です。
身体の筋肉は、常に筋合成(アナボリック)と筋分解(カタボリック)を繰り返しており、トレーニング開始直後から筋合成・筋分解は始まるため、EAAは筋トレを開始する30分程前から摂取し、筋トレ中も飲みながら行うことが良いとされています。
さらに過度な筋疲労や筋肉の分解を抑えるため、トレーニング翌日も摂取するという使い方も可能です。
また、起床時は体内の血中アミノ酸濃度が下がっている状態。朝食を摂ることで血中アミノ酸濃度は徐々に高められますが、EAAの摂取により起床後すぐに血中アミノ酸濃度を高めるのもおすすめです。
EAAとプロテインを飲み分けて効果を発揮
前述のように、EAAとプロテインでは、摂取できる成分や吸収スピードに違いがあります。もちろん、1種類のサプリメントのみの摂取でも十分に効果が期待できますが、それぞれの特徴を理解し上手に飲み分けることで、各サプリメントの効果を最大限に発揮し理想のカラダへと近づけるでしょう。
摂取タイミング | 最適なサプリメント | 詳細 |
---|---|---|
起床時 | EAA | 就寝中に低下した血中アミノ酸濃度を高めるのに効果的と言えます |
食間 | EAA/プロテイン (どちらでも可) |
効率的な筋肥大を図るため3~4時間ごとにタンパク質を摂取するのがおすすめ |
トレーニング前 | EAA (プロテイン) |
吸収速度の早いEAAで血中アミノ酸濃度を高めておくのがよいでしょう (トレーニング2時間程度前ならプロテインでも可) |
トレーニング中 | EAA | 高い血中アミノ酸濃度を維持しトレーニング中のパフォーマンス向上に |
トレーニング後 | プロテイン | 筋合成が最も活発な運動後30分以内に摂取するのが効果的と言われています |
就寝前 | プロテイン | 就寝中は体内の栄養補給ができないため、吸収スピードが緩やかなプロテインでタンパク質を補給するのがおすすめ◎ |
EAAの選び方のポイントは3つ
筋トレやボディメイクの人気から、最近はEAAの種類も非常に豊富。初めて購入する人の中には、どんなタイプ・種類のEAAを選んでいいか悩む人も多いでしょう。そこで、EAAを選ぶ際のポイントを以下にまとめました。
1.必須アミノ酸9種全て配合されているか
EAAサプリと一口に言っても、商品により必須アミノ酸の含まれる量や種類は異なります。また、必須アミノ酸は9種全てをバランス良く摂取することがよいとされているので、成分表を確認し、9種がまんべんなく含まれているものを選ぶと良いでしょう。
2.コスパで選ぶなら粉末(パウダー)タイプ!
EAAサプリのタイプは大きく分けて、「粉末(パウダー)タイプ」と「タブレット(錠剤)タイプ」の2種類。
水や好みの飲料に溶かして飲むパウダー状の粉末タイプは、シェイカーで溶かす手間はあるものの、筋トレ中の水分補給として摂取できるので便利です。
錠剤として摂取するタブレットタイプは、手軽に摂取できるうえ持ち歩きにも便利な一方、パウダータイプに比べ高価。商品によってはパウダーの倍ほどになるものもあります。
タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
粉末(パウダー) | ・トレーニング時の水分補給に最適 ・味の種類が豊富で飲みやすい |
パウダーを溶かす手間がある |
錠剤(タブレット) | ・手軽に摂取可能 ・持ち歩きに便利 |
高価(商品によりパウダーの倍以上) |
継続して筋トレやボディメイクをしている人がEAAを摂取する場合は、コスパを考慮するとパウダータイプを選ぶのがよいでしょう。
粉末タイプは水以外の飲み方はある?
一般的な粉末タイプのEAAは、水またはお好みの飲料で溶かして飲用します。粉末タイプは味の種類が豊富で、商品により味の強いものもあるため、味のついた飲料で溶かすとかえって飲みにくくなる可能性も。まずは水に溶かして飲用し、味が薄いなどで飲みにくい場合はお好みの飲料で飲んでみるのがよいでしょう。
3.サポート成分も配合されているとベター
筋トレやボディメイクをする人なら、EAAに加え、カラダづくりをサポートする成分もEAAサプリに含まれていると便利!一度に必要な成分を摂取できるため、何種類ものサプリを摂る必要がなくなり、経済的にもお得になりますよ。
HMB | 必須アミノ酸「ロイシン」から体内生成された成分で、筋合成促進と筋分解抑制の効果が期待できる |
---|---|
クレアチン | 高強度の運動に対し特に効果が見られ、運動パフォーマンスの向上や筋肉量増加などの効果が期待できる |
グルタミン | 筋分解抑制や免疫力向上、傷の修復等の効果が期待できる |
β-アラニン | 筋疲労を抑制し持久力を高める効果が期待できる |
EAAは飲みすぎ注意!副作用や注意点
一般的なEAAの1日の推奨摂取量は10~15gほどと言われています。商品により摂取量等は異なりますが、多く飲んでも効果があがるものではないため、きちんと推奨量を守り摂取することが大切です。
下痢を引き起こす原因に
消化吸収の早いEAAを一度に大量に摂ってしまうと、下痢を起こしてしまったり、肝臓や腎臓に負担がかかってしまいます。そのため、少量ずつ数回に分けて摂取することをおすすめします。
<まとめ>EAAは理想の体づくりをサポートする良き相棒
毎日バランスの良い食事を心がけていても、EAAをバランス良く摂取するのは難しいこと。EAAサプリメントを取り入れることで、体の栄養バランス維持はもちろん、トレーニングのパフォーマンス向上をサポートすることで、健康的な体づくりを助ける効果が期待できます。
EAAへの理解を深め、EAAと共に理想のボディを目指しましょう。
\【まとめ】EAAのポイント/
✓ EAAは体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を指す
✓ EAAには筋合成促進・筋分解抑制、疲労回復、集中力UPなどの効果が期待できる
✓ BCAAはEAAの一部のためEAAを飲用すれば併用不要
✓ EAAはトレーニングの約30分前~トレーニング中に飲むべし!
✓ EAA選びは「9種の必須アミノ酸配合」「パウダー」「サポート成分」をチェック
✓ EAAの飲みすぎは下痢の原因になるので注意