妊娠線ケアはいつから?妊娠線クリームの選び方と塗り方のコツ
妊娠線クリームは、妊婦さんの体の変化を考えてつくられた妊娠線ケアアイテムです。しかし、「いつから使うべき?」「そもそも専用のクリームって必要?」「ボディクリームなら何でもいいのでは?」などとギモンに思う妊婦さんも多いはず。
そこで今回は、妊娠線予防のポイントから、妊娠線クリームと普通のクリームとの違いや妊娠線クリームの選び方、塗り方のコツまで解説します。
この記事を参考に、早いうちからの保湿ケアを始めましょう。
妊娠線とは?
妊娠線(ストレッチマーク)は、妊娠によって皮膚が伸びることで真皮や皮下組織の一部に亀裂が生じたものです。表皮が引っ張られて凹むため、皮膚の表面はでこぼこしています。
妊娠線が一度できると完全に消すことは難しいといわれていますが、妊娠線のでき始めは赤紫色の線として現れ、徐々に白い線になり半年~1年ほどすると目立ちにくくなっていきます。
- 乾燥肌の人
- 経産婦さん(2人目以降の妊婦)
- 双子・多胎妊娠(2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠すること)
- 小柄な方
妊娠線の予防として気をつけたいポイント
妊娠線は時間が経つにつれて目立ちにくくなりますが、完全に消えることは難しいので予防が大切。ここでは、妊娠線予防のポイントを紹介します。
ポイント1 . 肌の乾燥を防ぐ
妊娠線は妊娠線クリームを塗っただけで予防できるものではありませんが、皮膚が乾燥すると柔軟性が低下し、妊娠線ができやすくなります。皮膚の弾力や柔軟性を保つためにも、妊娠線クリームを使ってうるおいを保つことは大切です。
また、乾燥を防ぐことで妊娠中に起こりやすいかゆみや肌荒れなどの肌トラブルの予防にも効果が期待できます。
ポイント2. 急激な体重増加を防ぐ
妊娠中の急激な体重増加は妊娠線ができる原因のひとつ。妊娠線予防には体重管理も重要になります。
ただし、妊娠中は赤ちゃんの発育のために適切な体重増加は欠かせません。適正な範囲での緩やかな体重増加を目指すのが一番です。安定期に入ったら、バランスのいい食事と軽い運動も心がけましょう。
妊娠線クリームはいつから・いつまで使う?
保湿ケアはズバリ「妊娠初期」からスタートすることをおすすめします。
臨月近くになるとできると思われがちな妊娠線ですが、妊娠5ヶ月頃にはもう妊娠線ができてしまったという方も。
「妊娠線のケアはお腹が大きくなってから始めよう」と思っていると遅すぎることもあるため、早めのケアで肌をやわらかく保ち、妊娠中のお腹の変化に備えることが大切です。
また、出産直前まで保湿ケアを続けることで、皮膚が伸びることによって起こる乾燥やかゆみを抑えてくれる効果も期待できます。たるみが気になりだす産後も肌をひきしめるために、クリームでのケアを継続すると◎。
なんでもいい?妊娠線クリームとボディクリームの違い
「わざわざ専用のクリームって必要?」と疑問に思う方も多いでしょう。普通のボディクリームでも代用は可能ですが、妊娠線クリームは妊婦さんの体の変化を考えてつくられているため、妊娠線クリームの使用をおすすめします。
例えば、妊娠初期の頃は嗅覚が敏感になっているので、つわり中でも使いやすい爽やかな香りのものや、無香料の商品が多いのが特徴です。また、妊娠線クリームは大きくなったお腹も簡単にケアできる、なめらかで伸ばしやすいテクスチャーの商品がほとんど。サッと塗り広げられるものであれば、毎日の保湿ケアも続けやすくなります。
さらに、普通のボディクリームと違って妊娠線クリームのなかには、生まれてすぐから赤ちゃんのボディケアとして使用できるものもあり、親子で使えて便利です。
妊娠線クリームとオイルどっちがおすすめ?
妊娠線ケアの商品はクリームタイプのほかに、オイルタイプも数多く販売されています。「クリームとオイル、どっちを選べばいいの?」と迷う人も少なくないのでは。それぞれの違いを簡単に紹介します。
クリームタイプ | 肌にうるおいを与え、さらにうるおいを保つ効果が高いのが特徴。オイルと比べてベタつきが少ないというメリットもあります。 |
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オイルタイプ | うるおいを保つ効果や皮膚の柔軟性を保つ作用に優れている一方、クリームに比べて肌に水分を送り込む保水力はやや劣ります。伸びがいいのも特徴。 |
商品にもよりますが、基本的にさらっとした使い心地が好みの場合はクリームがおすすめです。乾燥が特に気になる箇所には、うるおいをキープするエモリエント効果の高いオイルを重ね塗りして肌の水分の蒸発を防ぐのも◎。
妊娠線クリームの選び方【5つのポイント】
妊娠線ケアは継続が大切。お手入れの時間が楽しくなるような、“お気に入り”を見つけるのが、毎日の妊娠線ケアを続けるヒケツ。5つのポイントをおさえて、自分にぴったりな妊娠線クリームを見つけてくださいね!
選び方.1. 保湿成分をチェック
妊娠線ケアのポイントは保湿。なかでも、保湿力に優れたヒアルロン酸や、うるおいをキープするシア脂、ホホバ種子油などの成分がおすすめです。
特に、シア脂は保湿効果に加えて肌を柔らかくする効果もあるので、妊娠線ケアにぴったりの成分。
商品の成分表を見ると、配合量が多い順に成分が書かれているのでチェックしてみましょう。
選び方2. 妊娠期特有の肌トラブル予防の成分に注目
妊娠中は黄体ホルモンの影響で肌荒れや乾燥によるかゆみなどがよく見られます。特にかゆみは顔だけでなく、お腹、腕、脚にでる人も。かゆみや肌あれなどの炎症を防ぐ抗炎症成分など、妊娠中の肌悩みに合わせた成分にも注目してみるといいですね。
肌トラブル | 成分例 |
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乾燥・かゆみ | アミノ酸、ヒアルロン酸Na、ホホバ種子油、オリーブ果実油 など |
肌荒れ | アロエベラ葉エキス、イタドリ根エキス、アラントイン など |
シミ・くすみ | ツボクサエキス、ローズマリー葉エキス、アスコルビン酸 など |
あせも | グリチルリチン酸ジカリウム など |
乾燥から起こるかゆみが気になる方は肌にうるおいを与える保湿成分が入っていると◎
かゆみが強い場合は妊娠性痒疹などの他の症状の可能性もあるため、医師への相談をおすすめします。
肌荒れ予防には肌の調子を整え、肌荒れ防止効果が期待できる成分をチェックしてみて。特に、アラントインは厚生労働省に承認されている有効成分で、ニキビケアにもおすすめ。
シミやくすみ予防には、乾燥やきめの乱れによるくすんだ肌を整えるはたらきのある成分をチェックしましょう。
特にアスコルビン酸は厚生労働省に承認された有効成分で、肌のシミの原因となるメラニン色素の生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ効果が期待できます。
あせも予防には、ニキビケアや肌荒れ防止が期待できる抗炎症作用のある成分をチェックするとよいでしょう。
選び方3. 無添加・低刺激処方
妊娠中は今まで大丈夫だった化粧品が急に肌に合わなくなることも珍しくありません。妊娠線クリームは、できるだけ低刺激なものを選びましょう。
以下のような成分は刺激となる可能性があるため、避けるほうがベターです。
選び方4. 大きなお腹にも塗りやすいテクスチャー
テクスチャーが硬くて伸びが悪いと、肌になじませるのに時間がかかったり、摩擦や余計な圧力を与えてしまう場合も。
下腹部などの見えづらい箇所にもしっかり塗り広げられる、伸びのいい妊娠線クリームを選びましょう。みずみずしく、サラッとしたテクスチャーのものがおすすめです。肌へ浸透しやすいものはベタつかず、着替え前にも使いやすくて◎。
選び方5. 毎日使いやすい香りかも大切
妊娠中は女性ホルモンの影響で嗅覚が敏感に。体調に左右されず、毎日使いやすい香りであるかも妊娠線クリーム選びの大切なポイントです。柑橘系の香りはつわりの時期でも使いやすくておすすめ。
また、無香料と表記されていても、原料などの香りが合わない場合もあるのでサンプル(試供品)を試してみたり、口コミを参考にするのも方法のひとつです。自分の好みに合った香りを探してみてくださいね。
妊娠線クリームの塗り方のコツ
自分に合った妊娠線クリームを選ぶことも大切ですが、正しい塗り方で適切なケアをすることも同じくらい大切。塗りムラや塗り忘れをなくしてすべすべ肌を目指しましょう。
塗るタイミング
朝晩2回は保湿し、お風呂上り・着替え前をルーティンにしましょう。乾燥が気になる時期は1日3~4回のお手入れが理想です。特にお風呂上りの浸透しやすい肌に塗ると効果的。
塗る量
量が足りていないと効果を十分に発揮することができません。少ない量を無理に伸ばすと、摩擦が原因で肌トラブルを起こす可能性も。
一度に塗る量としては、ティッシュがくっつくくらいたっぷり塗るのがポイント。
塗り方
クリームはゴシゴシとこすらず、一方向に伸ばすのがポイント。触れるか触れないかくらいのやさしい圧で塗りましょう。妊娠線クリームを手で軽く温めて伸ばすと浸透しやすいですよ◎。
お腹
時計回りにやさしく馴染ませ、さらに下腹部からお腹の上までなで上げるように馴染ませていきます。特におへその下は妊娠線ができやすいので丁寧に馴染ませましょう。足のつけ根や脇腹も塗り漏れが多いので注意!
二の腕・わき
ひじからわきに向かって馴染ませ、わきから胸にむかってかき寄せるように塗ります。二の腕の後ろ側も忘れずに。
バスト・デコルテ
バストは下から上へ、胸の形に沿って外側から内側へ意識しながらやさしく馴染ませます。デコルテは首から下へリンパを流すように馴染ませましょう。バストの下側は汗をかきやすいので、汗をふき取ってからケアするのを忘れずに。
おしり・太もも
太ももからお尻にかけても妊娠線ができやすい部位です。太ももは下から上へもち上げるように塗ります。お尻は円を描くように塗り、お尻の下は内側から外側に。太ももの内側は忘れやすいので要注意です。
妊娠線ができてしまったら?
妊娠線クリームは妊娠線を完全に予防できるものではないため、塗っていても妊娠線ができしてまった…。なんてことはあります。
妊娠線ができてしまった場合、産後は薄くなって見えにくくなることはありますが完全に消すことは難しいです。美白コスメなどでケアしたとしても、亀裂が入った皮下組織には美白成分が届かないのです。
しかし、妊娠線ができてしまった肌にも保湿ケアは欠かせません。妊娠線クリームで産後の肌をひきしめ、乱れがちな皮膚のターンオーバーを促すことが大切です。
また、美容医療で妊娠線を目立ちにくくするといった方法はありますが、妊娠線を完全に消すことは難しいといわれています。妊娠線はなにより未然に防ぐとことが大切です。
以下では、先輩ママの妊娠線できちゃったエピソードを教えてもらいました。こちらも、ぜひ参考に!
30代・男の子3歳 男の子生後3ヶ月のママ
先輩ママの体験談
つわりが落ち着いてきた頃くらいから保湿ケアをスタートしました。毎日欠かさず妊娠線クリームを塗っていましたが、おへその下あたりに妊娠線を発見!お腹がぐんと大きくなってきた時期にいきなりできて驚きました。見えづらい下腹部までしっかり保湿しておくべきでしたね。2人目を妊娠したときは、赤ちゃんがすくすく成長している証と思ってあまり気にしていませんでした!
30代・女の子2歳
先輩ママの体験談
つわりの時期に柔軟剤などの甘い香りがダメに…。妊娠線クリームとオイルの両方を使っていましたが、どちらも柑橘系の爽やかな香りのものを使用。香りも強くなく、妊娠中でも使いやすかったです!