スカルプシャンプーとは?
育毛への効果や選び方の極意を解説

スカルプシャンプーとは?育毛への効果や選び方の極意を解説

最近はサロンやドラッグストアなどの市販でも、スカルプシャンプーを見かける機会が増えましたよね。頭皮や髪に良さそうとイメージはできるものの、どんな効果があるのかがイマイチ理解していない人も多いでしょう。

今回は口コミでも人気のスカルプシャンプーの成分や効果を詳しく解説。メンズから女性までスカルプシャンプー選びのポイントを押さえ、健やかな頭皮を目指しませんか。

頭皮ケアに特化したスカルプシャンプー

頭皮ケアに特化したスカルプシャンプー

スカルプシャンプーの“スカルプ”とは「頭皮」の意味。つまりスカルプシャンプーとは、健やかな頭皮環境を保つよう作られた「頭皮をケアする」シャンプーを指します

生活習慣の乱れやストレス、乾燥などの外的刺激、加齢など、頭皮は様々な原因から刺激を受けやすくデリケート。
頭皮環境の悪化により血流低下や乾燥、皮脂の過剰分泌や詰まりなどが起きると、薄毛や抜け毛、白髪の増加やフケ・かゆみなどを引き起こす可能性があります。

そうした様々な頭皮トラブルのケアに特化したシャンプーがスカルプシャンプーです。

スカルプシャンプー=育毛ではない

スカルプシャンプーと聞くと「育毛ケア」や「抜け毛ケア」をイメージする人も一定数いますが、スカルプシャンプーは育毛・抜け毛ケアに特化した商品ではなく、直接的な効果は期待できません

ただ、スカルプシャンプーを使うことで、健やかな頭皮環境を保つ点では効果は期待できるため、スカルプシャンプーと併用して育毛剤などを使用するにはおすすめです。

スカルプシャンプーの効果と頭皮トラブルの原因

スカルプシャンプーの効果と頭皮トラブルの原因

前述のようにスカルプシャンプーは、健やかな頭皮環境を保てるよう作られたシャンプーです。必要な皮脂は残しながら汚れを落とし、頭皮に適度なうるおいを与えてくれる効果が期待できます。

頭皮ケアを適切に行うことで、頭皮環境が整い、頭皮のベタつきやかゆみ、ニオイなどが落ち着くほか、髪のボリュームやハリ、つや、抜け毛の減少など、頭皮に加えて髪トラブルの改善にもつながることも。

頭皮トラブルの原因について

スカルプシャンプーを使う前に、まずは今の頭皮・髪悩みの原因について理解をすることが大切。以下は主な頭皮・髪トラブルの原因についてまとめました。

頭皮・髪のベタつき

汗や皮脂のほか、ヘアワックスなどスタイリング剤の洗い残しなどが主な原因。生活習慣の乱れなどにより皮脂の過剰分泌し、ベタつきの原因につながる場合があります。

ニオイ

皮脂の過剰分泌や汗をそのままにしていることで、雑菌が繁殖しニオイの原因に。

フケ・かゆみ

シャンプーのすすぎ残しや洗髪不足、皮脂の過剰分泌による雑菌の繁殖、過剰な洗髪による頭皮の炎症などが主な原因とされています。

抜け毛・薄毛

加齢によるホルモン作用やストレス、食生活や生活習慣の乱れなどのほか、女性の場合は産前・産後のホルモンバランスの乱れにより抜け毛・薄毛が増えることがあります。

白髪

白髪の主な原因は、メラニン色素をつくりだすメラノサイトの働きが鈍くなることで起きるメラニン色素の減少。遺伝のほか、加齢やストレス、薬の副作用、栄養不良など多岐にわたります。

スカルプシャンプー選び5つのポイント

スカルプシャンプー選び5つのポイント

頭皮トラブルに寄り添った多彩な種類が展開されているスカルプシャンプーですが、どのように選べばよいか悩む人も多いでしょう。

1.洗浄成分で選ぶ

あらゆるシャンプーは、界面活性剤と言われる洗浄成分により、洗浄力の強さや洗い上がりなどが異なります。主な界面活性剤は以下になります。

▼シャンプーの洗浄成分
洗浄力 主な成分
アミノ酸系シャンプー 弱~中程度 グルタミン系/ココイルグルタミン酸Naなど
アラニン系/ラウロイルメチルアラニンNaなど
グリシン系/ココイルグリシンKなど
高級アルコール系シャンプー 中~強程度 ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸TEA、など
石鹸系シャンプー 石ケン素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、ラウリン酸K、など

乾燥肌・敏感肌なら「アミノ酸系」

アミノ酸系シャンプーは洗浄力がマイルドで、子ども用シャンプーなどでも広く配合されています。
弱酸性で刺激が少なく、しっとりとした仕上がりになるのが特長で、頭皮の乾燥が気になる人や敏感肌の人におすすめです。

脂性肌なら「石鹸系」「高級アルコール系」

石鹸系や高級アルコール系シャンプーは、洗浄力が高めでメンズ向けシャンプーにも多く使用されています。
さっぱりとした洗い上がりで、脂性肌や洗髪後のすっきり感を求める人におすすめ。一方で乾燥肌や敏感肌の人には刺激が強く感じることもあります。

普通肌は好みで選んでOK

頭皮の環境が整っている普通肌の人なら、どの洗浄成分を選んでも大きな問題はないでしょう。頭皮のコンディションや自身の好みでお気に入りのスカルプシャンプーを見つけるのがおすすめです。

2.低刺激で添加物は控えめが◎

低刺激で添加物は控えめが◎

頭皮トラブルなどにより肌の環境が乱れている場合は、肌に刺激となる成分は避けるのがよいでしょう。

防腐剤や着色料、シリコン(シリコーン)などの添加物は、肌への刺激となる可能性があるので避け、低刺激処方のスカルプシャンプーを選ぶのが◎
植物由来成分やオーガニック成分を配合したスカルプシャンプーもおすすめです。

3.炭酸の有無にも注目

炭酸の有無にも注目

炭酸ガスを含ませた炭酸シャンプーは、ノズルを押せば泡の状態で出てくるので、シャンプーの泡立てが不要。また、きめ細かい泡で毛穴の皮脂汚れが落ちやすく、美容成分の浸透力UPなどの効果が期待できます。

4.薬用シャンプー(医薬部外品)を選ぶ方法も

薬用シャンプー(医薬部外品)を選ぶ方法も

スカルプシャンプーはもちろん、化粧品などのスキンケアなどの商品でもよく見かける「薬用」の表記。これは「医薬部外品」を意味しており、厚生労働省により商品を受けた有効成分が含まれたシャンプーを指します

スカルプシャンプーの成分表を確認し、自身の頭皮トラブルや悩みにあったものを選ぶのもおすすめです。

▼薬用シャンプーにおける主な有効成分
イソプロピルメチルフェノール 制汗剤やハンドソープなどにも使用されることが多い有効成分。
殺菌力、抗菌力作用で頭皮を清潔に保つ効果が期待できることから、頭皮や髪のニオイケアに特化したシャンプーに多く使用されています。
グリチルリチン酸2K
(グリチルリチン酸ジカリウム)
炎症を抑える作用、消炎作用のある有効成分。
医薬品やスキンケア製品にも多く使用されており、頭皮の乱れや肌荒れなどの予防にも効果が期待できます。
ピロクトオラミン 細菌のほか真菌に対する抗菌作用があり、フケ・かゆみ予防に期待できる有効成分です。
ヒノキチオール 頭の痒みを防いだり、フケ、殺菌の効果がある有効成分。

5.保湿成分やメントール入りかもチェック

保湿成分やメントール入りかもチェック

シャンプーにプラスワンのケアを求めるなら、髪や頭皮にうるおいを与える保湿成分や、爽快感が味わえるメントールなどが含まれているかも確認するのがよいでしょう。

メンズなら「メントール」「炭」がおすすめ

女性に比べ皮脂量が多い男性は、頭皮がベタつきやすくニオイを気にする人も。
そんなメンズなら、スッキリとした洗い上がりで爽快感が味わえる「メントール」や、消臭・除湿効果や皮脂汚れの吸着・除去が期待できる「炭」が含まれているかもチェック!

女性なら「保湿・美容液成分入り」がおすすめ

ホルモンバランスの乱れなどにより頭皮が敏感になりやすい女性は、保湿成分の有無や頭皮への優しさを重視するのがおすすめ。
ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなどの保湿成分や、植物エキスを中心とした整肌成分髪を補修ケアする精油が含まれていると◎
また、髪にハリ・コシを与える美容液成分が入っているかもチェックしてみると良いでしょう。

スカルプシャンプーのギモンを解消!Q&A

スカルプシャンプーのギモンを解消!Q&A

Q.女性(男性)がメンズ(女性)向けシャンプーを使って大丈夫?

A.問題ありません。ただ、男性は女性に比べて皮脂が多く、さっぱりとした洗い上がりのものが多いため、乾燥肌や敏感肌の女性がメンズ向けのスカルプシャンプーを使用する際は、肌への刺激となる可能性があるため注意が必要です。

Q.スカルプシャンプーを家族で使っても大丈夫?

A.前述のようにご夫婦など大人で兼用するには、肌の状態だけ確認いただければ特に問題ありません。
ただ、小さい子どもなどが使用する場合は、アミノ酸系などの洗浄力がマイルドなスカルプシャンプーを選び、少量のシャンプーで洗うのがおすすめ。シャンプー後はしっかりとすすぎを行うようにしましょう。

Q.スカルプシャンプーの泡立ちが悪い時の対処法は?

A.シャンプーの種類によって泡立ちは異なります。まずはしっかりと予洗いをして髪を濡らすことが大切。特にワックスやスタイリング剤を使用している場合は、時間をかけて予洗いをし、適量で足りない場合は少しずつシャンプーを増やしていくのがよいでしょう。
また、泡立てるのが難しい・面倒な場合は、泡立てネットを使用するのもおすすめです。

Q.スカルプシャンプーは口コミで選んでもよい?

A.口コミはスカルプシャンプーの選びのヒントを得るものとしては非常に有効です。ただ、肌は人それぞれ環境が異なり、性別や年齢・頭皮悩みが同じでも、必ずしも同じスカルプシャンプーが合うとは限りません。
まずはご自身で一度使ってみて、合う・合わないを判断するのがよいでしょう。