敏感肌のスキンケア選び 正しいケアで肌荒れ知らずに
季節の変わり目や生活習慣の乱れなどで、女性はもちろん、男性も肌のゆらぎを感じる人は多いですよね。そんな敏感肌でも安心できるスキンケアアイテムは、どのように選ぶべきでしょうか。
敏感肌の原因やスキンケアアイテムの選び方、正しいスキンケアを知り、うるおいに満ちた健康的な肌を目指しませんか?
敏感肌とは?原因と肌状態について
普段と変わらない化粧品を使っていても、「肌にヒリヒリ感がある」「カサカサがひどくなった」「化粧品が染みる」「赤みが出た」「むず痒い」といった経験がある人も少なくないでしょう。
敏感肌とは一般的に、肌のバリア機能が低下し外部刺激を受けやすい状態を指します。様々な刺激に対して肌が過敏となっているため、前述のような肌のトラブルが起きやすい状態になります。放っておくと更に状態を悪化させる可能性もあります。
敏感肌の原因
人間は、肌に必要な水分を蓄えることで、外部から受ける様々な刺激から体を守っています。その水分量を蓄えるバリアは、以下の3つの保湿因子によりバランスを保っています。
※セラミドなど
――――――
肌の水分を挟み込んでキープする
※アミノ酸など
――――――
水分をつかんで
保持する
※スクワランなど
――――――
肌の表面を覆い
水分を閉じ込める
しかし、ストレスや不規則な生活、栄養バランスの乱れなどによる内的要因や、紫外線や花粉、化粧品などによる外的要因により肌の水分量が減少してしまうと、3つの保湿因子のバランスが崩れ、肌のバリア機能が低下してしまいます。これにより、ヒリヒリ感やカサつきなど様々な肌トラブルが起きやすい状態、つまり敏感肌を招いてしまいます。
敏感肌を緩和・改善するには?
敏感肌の症状を和らげるには、肌負担のない正しいスキンケアを行うことはもちろん、充分な睡眠、栄養バランスを考えた食事を心がけるなど、日頃の生活習慣を整えることが大切。
正常にバリア機能が働く健康的な肌状態へと近づくため、まずは自身の肌状態に合ったアイテムでスキンケアを行うようにしましょう。
スキンケアの基本と敏感肌のアイテム選び
スキンケアの基本は大きく分けて「洗う」「潤す」「守る」の3つ。この3つをきちんと行うことで、肌の水分・油分のバランスが安定し正常な肌状態を保つことができます。
洗う
汗や皮脂などの肌に付着した汚れを落とし、清潔な肌を保ちます。
<主なアイテム>
・クレンジング
・洗顔料
潤す
肌に必要な水分・油分を与え、健康的な肌状態を保ちます。
<主なアイテム>
・化粧水
・美容液
・乳液・クリーム
・オールインワン
守る
日焼けやシミ、乾燥などを招く紫外線ダメージから肌を守ります。
<主なアイテム>
・日焼け止め
(メイク:化粧下地、ファンデーションなど)
敏感肌のスキンケア選び 3つのポイント
敏感肌の肌状態は、紫外線などの外的要因や、ストレスや生活習慣の乱れ等による内的要因などで肌が敏感になり、少しの刺激で過敏に反応しやすくなっています。もし、スキンケアアイテムに刺激となる成分が多く含まれていたら、さらに敏感肌を悪化させる可能性も。
そこで、敏感肌の場合、特に以下の3つのポイントに注意してスキンケアアイテムを選ぶようにしましょう。
低刺激・無添加
エタノールやパラベン、着色料、香料などの添加物が刺激となり、敏感肌を悪化させる原因となる可能性もあります。
スキンケアアイテムを選ぶ際は、できるだけ肌に刺激となる添加物は避け、低刺激処方の肌に優しいアイテムを選ぶのが◎ オーガニックなどの天然由来成分は、肌への刺激が少なく敏感肌や乾燥肌にもおすすめです。
保湿成分配合
スキンケアアイテムの中でも、敏感肌向けのアイテムに多く取り入れられているのが「保湿成分」。
肌のバリア機能を高めてくれる「セラミド」や保湿力に優れた「ヒアルロン酸」は、肌の乾燥予防はもちろん、エイジングケアにも効果的です。
敏感肌なら、成分表も確認しながらスキンケアアイテムを選ぶことをおすすめします。
テクスチャ
どんなに優しい成分が配合されていても、テクスチャが硬くて伸びが悪ければ、なじませるのに時間が掛かったり、強くこすってしまうなどで肌に摩擦が生じ、肌にダメージを与えてしまう場合も。
正しい使い方ができなければ十分な効果を得られないため、アイテムごとに使用方法を確認するようにしましょう。
また、肌に合う・合わないも、使ってみないことにはわかりません。まずは、サンプルやトライアル、小さいサイズなど購入し、使い心地などを確認してみるのもおすすめです。
「洗う」スキンケアの選び方・方法
クレンジング
ファンデーションなどメイク汚れを落としてくれるクレンジング。敏感肌なら、必要な皮脂を残しながらしっとり洗い上げてくれる、クレンジング力がマイルドなジェルやミルクタイプがおすすめ。
洗い流せるタイプやダブル洗顔不要なものなら、摩擦による肌負担も軽減できますよ。また、毛穴汚れが気になる人なら、毛穴汚れを浮かせてくれる温感効果があるものだと◎
\敏感肌のクレンジングのポイント/
✓こすりすぎない
ゴシゴシと強くこすることで摩擦が生じ、肌を傷つけたり、色素沈着のリスクとなります。手のひら全体でメイクと馴染ませるようにしましょう。
✓適量を守る
量が少なすぎるのも摩擦による肌トラブルを招く原因に。スキンケアに「もったいない」精神は捨てましょう。
✓すすぎの温度はぬるめが◎
すすぎの温度が熱すぎると、肌に残った必要な油分まで流れ乾燥の原因に。少しぬるいと感じる32~34℃程度が理想的。
洗顔料
メイク汚れを落とすクレンジングに対し、汗や皮脂、ほこりなどの汚れを落とす洗顔料。敏感肌なら、皮脂や毛穴汚れなどは落としつつ、肌に必要な潤いは残してくれるマイルドな洗浄力のものを選びましょう。
また、肌に刺激となる添加物は極力避けるほか、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているものもおすすめです。
\敏感肌の洗顔のポイント/
✓しっかりと泡立てる
洗顔料は泡の力で汚れを取り除くもの。ふわふわの泡ができるようしっかりと泡立て、顔全体を包み込むようにしましょう。泡立ちが悪い場合は、市販の泡立てネットを使うのもおすすめです。
✓こすらず泡を転がす
せっかく泡立てても強くこすってしまうと摩擦の原因となり、肌ダメージに繋がります。やさしく肌の上で転がすように洗いましょう。
✓洗顔後はすぐに保湿を
洗顔後はどんどん肌の水分が蒸発します。乾燥を防ぐためにも早めの保湿ケアを心がけましょう。
「潤す」スキンケアの選び方・方法
化粧水
肌表面の角質に水分を与え、うるおいのある肌へと導く化粧水。洗顔後、最初に肌にのせるものだからこそ、敏感肌なら低刺激で肌に優しい化粧水を選びたいですよね。
界面活性剤やアルコールなど肌刺激がある成分を避けることはもちろん、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合された化粧水を選び、しっかりと乾燥から肌を守ることが大切です。
\敏感肌の化粧水のポイント/
✓適量を守る
商品により異なりますが、化粧水の適量・目安量は500円大程度が一般的。量が少ないと肌全体になじませられず、十分な保湿効果が得られないため注意が必要です。
✓ハンドプレスで効果UP
化粧水をつけた後は、手のひらで顔を包み込んで5秒ほどハンドプレスをしましょう。手の温もりでより化粧水が浸透しやすくなりますよ。
✓化粧水だけ、はNG!
化粧水のみだと、せっかく補った水分が蒸発してしまい乾燥を招く原因に。化粧水をつけた後は、乳液またはクリームで補った水分に蓋をして保湿力を高めましょう。
乳液・クリーム
人工的な皮脂膜の役割を果たし、肌のうるおいをキープしてくれる乳液やクリーム。敏感肌なら化粧水同様、低刺激で添加物の少ない肌に優しいもの選ぶようにしましょう。夜はもちろん、日中も高い保湿力のある乳液を選び、肌の水分・油分を逃さないようにしましょう。
\敏感肌の乳液・クリームのポイント/
✓内から外へ向けて
商品により異なりますが、乳液の適量は10円大程度が一般的。手のひらに取り温めた後、顔の中心から外側へ向けてやさしく伸ばしていきます。テカりやすい鼻は最後に塗るのがおすすめ。目元や口元などの乾燥が気になる箇所は、重ね付けをしましょう。
✓季節により使い分けるのも◎
ベタつきが気になる場合は、さっぱり/しっとりなど季節によりテクスチャで使い分けるのもおすすめです。
オールインワン
化粧水、美容液、乳液などが1つになったオールインワン。手軽で簡単にスキンケアができると、働く女性や育児で忙しいママだけでなく、最近はメンズスキンキアでも人気ですよね。
1つで化粧水や乳液などの肌保湿を行うからこそ、低刺激・無添加かつしっかりと保湿成分が配合されたものを選ぶことをおすすめします。
\敏感肌のオールインワンのポイント/
✓ムラのないように塗布する
1つで手軽に保湿ケアができる反面、塗りムラができるとその部分だけ乾燥や進み肌トラブルの原因に。適量を手のひらに取り、顔全体にやさしくなじませるように広げていきましょう。
✓化粧水との相性もバッチリ
より保湿効果を高めたいなら、オールインワンをつける前に手持ちの化粧水をつけるのもおすすめ。肌へのなじみがよくなりますよ。また乾燥が気になる部分は、重ね付けをするのも◎
美容液
一般的に化粧水と乳液の間に使用し、保湿成分を補う役割がある美容液。肌のバリア機能が低下している敏感肌なら、セラミドやヒアルロン酸など保湿成分が配合された美容液がおすすめです。商品によってシワやハリ不足など、肌悩みに応じた成分が含まれているものも多くありますよ。
\敏感肌の美容液のポイント/
✓とにかくケチらない
商品により異なりますが、他の基礎化粧品と比べて割高なものが多い美容液。そのため、「もったいない!」と適量よりも少ない量で使用する人も。少量での使用による肌の摩擦が原因で、肌トラブルを起こす可能性もあるので、ケチらず適量を使うようにしましょう。
✓目的に合った成分を選ぶ
保湿や美白、エイジングケアなど、美容液は目的に合わせ配合されている成分が異なります。購入前にきちんと成分を確認し、肌悩みに合った商品かを確認するようにしましょう。まずはサンプルや小さいサイズから挑戦すると◎
「守る」スキンケアの選び方・方法
日焼け止め
紫外線による肌ダメージを軽減してくれる日焼け止め。肌のバリア機能が低下している敏感肌なら、UVカット効果(SPF・PA)の高いものを選ぶのはもちろん、紫外線のエネルギーを吸収する紫外線吸収剤をはじめとする刺激成分は避けることをおすすめします。また、石けんで落ちるタイプのものを選ぶと、肌負担を最小限に抑えられますよ。
\敏感肌の日焼け止めのポイント/
✓こまめな塗り直し
日焼け止めは、時間の経過とともに汗や皮脂、運動により徐々に効果が落ちていきます。特に額、鼻、両頬などは日焼けをしやすいため、こまめな塗り直しをおすすめします。
✓ハンドプレスで効果UP
日焼け止めを塗った後にやさしくハンドプレスをすると、日焼け止めが肌になじんで長持ちしやすくなりますよ。
✓化粧下地として使えるものだと◎
肌摩擦を軽減するにも、化粧下地としても使える日焼け止めは優秀!適切なUVカット効果や保湿成分を配合したものを選ぶことをおすすめします。
敏感肌による症状がひどい場合は迷わず受診を
寝不足などで疲れが溜まっていたり、体調不良、気候の変化などにより、どんなに丁寧にスキンケアをしていても、かゆみやヒリヒリ感、赤みが続き症状がおさまらない場合もあります。そんな時は我慢したり自身で対策はせず、迷わず皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。
生活習慣とスキンケアの見直しで敏感肌悩みにサヨナラ
敏感肌を改善するなら、スキンケアアイテムはもちろん、生活習慣の見直しが大切です。
季節の変わり目などで肌のゆらぎを感じたら、規則正しい生活を心がけ、肌にやさしいスキンケアアイテムを選ぶようにしましょう。
自身の肌質に合うアイテムが見つかったら、シリーズやライン使いもおすすめ。毎日コツコツと保湿ケアをし、健康的な肌状態を育みませんか。